アレルギー性鼻炎と風邪、症状は似ていますが、まったく違うものです。そのため薬も少し違ってくるんですよ。成分が変わるので飲む時には気をつけないといけないんです。
「鼻の症状を抑えるだけならどっちを飲んでも同じなのでは?」
そんなふうに考える人もいらっしゃるかと思います。
ですが薬というのは体に強く作用するものです。間違った飲み方をするのは、ちょっと怖いと思いませんか?
アレルギー性鼻炎と風邪、そしてそれらの薬の違いについて、知っておきましょう。
アレルギー性鼻炎と風邪の違いってなに?
薬を飲む前に、まずはアレルギー性鼻炎と風邪の違いについてですね。具体的にどこが違うか、と言われたら悩んでしまう人も多いと思います。
アレルギー性鼻炎というのは、ハウスダストや花粉などのアレルゲンに対し、アレルギー反応を起こすことで出る症状です。アレルギー性疾患のひとつでもありますね。
人によってはアレルギー反応を起こすと目がかゆくなったり皮膚がかゆくなったりすることもあるんですよ。金属アレルギーもアレルギー性疾患に分類されます。
体の中に入ってきたハウスダストや花粉に過剰な反応をし、炎症を起こしてしまう。これがアレルギーのすごく簡単な仕組みなんですね。
体の問題なのでアレルギー性鼻炎は基本的に治らないと考えられているんですよ。だから薬を飲んで症状を抑え込む、というのが定番の治療方法なんです。
対して、風邪はウイルスが原因です。
体の中にウイルスが入り込み感染してしまうと、ウイルスがどんどん増えていくんですね。ウイルスが増えるとどうなるのか?その場所で炎症が起きるんです。
ウイルスが喉の粘膜にくっついて増えていったら喉に炎症が起きて喉が痛くなります。もっとウイルスが増え炎症も広がると、もっといろんな症状が出てくるんですよ。頭痛、鼻水、鼻づまり、発熱、倦怠感など。
風邪のウイルスは体の中の白血球が戦ってやっつけてくれます。白血球が無事に勝つと風邪が治って、もとの健康な体に戻るんですね。
これがアレルギー性鼻炎と風邪についてです。症状自体は似ていても、仕組みは結構違いますよね。では、続けて薬についても知っていきましょう。
アレルギー性鼻炎の薬と風邪の薬の違いは?
実は、アレルギー性鼻炎の時に風邪の薬を飲んでも効果を得られるんですよ。なぜならアレルギー性鼻炎からくる鼻水・鼻づまりも、風邪からくる鼻水・鼻づまりも“炎症”が関係してくるからなんです。
アレルゲンとウイルスといったように、根本的な原因は違いますが、鼻水が出たり鼻がつまったりするのは鼻の炎症から来ているんですね。アレルギー性鼻炎の薬も風邪の薬も鼻の炎症を抑えてくれるので、鼻水や鼻づまりへの効果が期待できるんです。
あとは成分の違いですね。
アレルギー性鼻炎の薬は鼻炎の症状に重点を置いているので、成分がそのように配合されています。それに対して風邪の薬は風邪の症状に重点を置いているので、鼻炎以外の症状にも効くように成分が配合されているんです。
飲む時の注意点は?危険性はある?
先ほども書いたようにアレルギー性鼻炎の薬と風邪の薬は配合されている成分が違います。そうすると効果にもちょっと違いが出てくるんですよ。
アレルギー性鼻炎の薬が抑えるのは、鼻水や鼻づまり、クシャミです。頭が重いのをスッキリさせてくれる薬もありますね。でも、効果があるのは鼻炎症状だけなので頭痛や喉の痛みや咳は治まらないんです。
風邪の薬は風邪の症状を抑えるように作られているので鼻水や鼻づまりはもちろん、クシャミや頭痛や喉の痛みや咳も緩和してくれるんですよ。ただし風邪の薬は胃が荒れやすいので、胃が弱い人は気を付けるようにしましょう。あんまり飲み過ぎると胃が痛くなってしまうかもしれません。
参考:アレルギー性鼻炎で鼻がムズムズする・・・今すぐどうにかできない?
アレルギー性鼻炎の薬と風邪の薬とはこのように効果が違うので、症状を見極めて飲むようにして下さいね。
それから、アレルギー性鼻炎の薬と風邪の薬を同時に飲むのはやめましょう。
飲み合わせが悪いので、必ずどちらかだけを飲むようにして下さい。
もし「アレルギー性鼻炎の薬を飲んだけど効かなかったから風邪の薬を飲みたい」というような時には最低でも4時間、できれば6時間は間隔を開けるようにして下さいね。
まとめ
アレルギー性鼻炎と風邪の違い、そして薬の違いはわかっていただけたでしょうか。
どの薬を飲めば良いのかわからない時はお医者さんに相談して薬を処方してもらうのも手ですね。お医者さんなら症状に合った薬をピンポイントで出してくれるので安心ですよ。
市販薬を飲むなら、アレルギー性鼻炎と風邪の薬の飲み合わせには本当に気をつけて下さい。飲み合わせが悪いと体に良くない影響が出ることがあるんです。
重複は絶対に避けるようにしましょう!