子供のアレルギー性鼻炎、見分けるのが難しいですよね。風邪じゃなくてもアレルギーで咳が出てしまうことがあるんです。薬を飲ませるのは待って、原因を突き止めましょう。
風邪でもないのに風邪薬を飲ませてしまったら体に悪いですよね。それに効果が出ない可能性もあります。
今回はなぜアレルギー性鼻炎で咳が出るのか、その場合はどの薬が良いのか、他に対処法がないのかをご紹介します。
子供もつらいアレルギー性鼻炎、風邪じゃなくても咳が出るって本当?
子供が鼻水や咳で苦しそうにしていたら真っ先に風邪を疑うでしょう。ですが、アレルギー性鼻炎の症状にも“咳”って含まれているんですよ。
なぜアレルギー性鼻炎で咳が出るのかと言いますと、原因はいくつかあります。
まず考えられるのが「アレルゲンが入り込んで付着したことにより喉が炎症を起こしている」。口呼吸をするとアレルゲンが口から入り込んで喉にくっついてしまうため、喉で炎症が起こるんですね。
炎症が起きれば痛みを感じるようになりますし、体が異物(アレルゲン)を排出しようとしますので、咳が出るんです。咳は体内にある異物を排出するための行為なんですよ。
アレルギーから来る喉の痛みは“イガイガした痛み”です。風邪をひいた時の、疼いて耳の方まで響くような痛みとはちょっと違うんですね。
次に考えられるのが「乾燥」です。
アレルギー性鼻炎の人は鼻水が出て鼻が詰まってしまいますから、どうしても口呼吸をしがちになります。口で呼吸をすると唾液の量がどんどん減っていくので口の中や喉が渇いていくんですね。
少しの間、口を呼吸しただけでも乾いた感じがしますし、たくさん話していても口が渇いてきますよね。それと同じなんです。そして喉が乾燥した場合にも炎症が起きます。炎症が起きればやはりイガイガした痛みを感じるようになり咳が出てきます。
これがアレルギー性鼻炎と咳の関係なんですね。なのでアレルギー性鼻炎の子供が咳をし始めたら、アレルギーなのか風邪なのかしっかり見極めてから対処しましょう。
アレルギー性鼻炎の鼻水は「透明でサラサラ」、風邪の鼻水は「黄色っぽくてネバネバ」という特徴がありますから鼻水でセルフチェックするのが早いですよ。
咳が出る場合、アレルギー性鼻炎の薬は効くの?
子供向けに販売されているアレルギー性鼻炎の薬、効果を見てみると“咳”という項目はありません。大抵は「鼻水、鼻づまり、くしゃみ、頭の重み」ですよね。
しかしアレルギー性鼻炎から来ている咳であれば、アレルギー性鼻炎の薬を飲むことで症状の緩和が期待できます。
鼻水が止まり鼻づまりがなくなれば、自然と鼻で呼吸するようになるでしょう。やはり口で呼吸するよりも鼻で呼吸した方が楽ですからね。そうすると口の中や喉が乾燥しなくなります。
口の中や喉がしっかり潤っていれば炎症も起きづらくなり、鼻呼吸をしているとほとんどのアレルゲンは鼻の粘膜でキャッチされますし、常に口を閉じているためダイレクトにアレルゲンが喉へくっつくことはなくなってくるんです。
このように、咳を直接止めるわけではありませんが、咳が出る原因を改善させれば症状が少しずつ良くなってくるんですね。
薬を飲む以外に症状を緩和させる方法ってあるの?
「薬はあんまり飲みたくないけど…」
「薬を飲んだけど効果が感じられない…」
そういう時は薬を使わず別の方法で咳を改善させてみましょう。
最初にするべきことは「うがい」です。喉にくっついたアレルゲンを、うがいで洗い流すのが目的です。風邪の対策や予防ではありませんので、ただの水でうがいしても大丈夫です。
まずは口の中をゆすいでから、喉の奥の方まで水が行くように意識しながらうがいをしてみましょう。これを3~5回ほど繰り返すと、ちょっとだけスッキリしてきませんか?症状がひどい時、それから外から帰って来た時はうがいをしてアレルゲンを洗い流すようにしてみて下さい。
それから「保湿」です。
口の中や喉が乾燥しているなら潤いを与えてあげれば良いんです.保湿に最適なのは、やはり加湿器。冬は空気が乾燥していますから加湿器を使って部屋の中の湿度を上げておきましょう。
それでもイガイガした痛みが良くならないなら飲み物を飲んでみたり、のど飴を舐めたりするのも方法の1つですよ。
まとめ
アレルギー性鼻炎に悩む子供も今、増えてきていると言われています。アレルギー性鼻炎は風邪と症状が似ているので間違えないように気をつけたいですね。どうしても見分けがつかない時はお医者さんの力を借りると良いでしょう。
咳の他にもアレルギーから痰が出たり頭痛が起きることもあるため、なにかと判断が難しいんです。
「うがい」や「保湿」は子供でもできる対処法ですから、ぜひこちらも試してみて下さいね。